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家庭裁判所

2022.10.18

調停による遺産分割 その7〜相続財産の評価〜

相続財産の範囲が確定したら、相続財産の評価を行います。

現金や預貯金のように、相続財産の価額が一目瞭然であれば問題になりませんが、不動産、自動車等の動産、株式などの金融資産は、遺産分割手続において何円として評価すべきかという点が問題になります。

特に問題になるのは、不動産です。不動産が相続財産の大部分を占めることは少なくありませんし、評価方法によって価額が大きく異なることがある(特に都市部)からです。

不動産の評価方法は、相続税評価における価額、固定資産税評価における価額(固定資産評価証明書に記載されている価額)、時価などが挙げられます。住宅地ですと、時価よりも固定資産税評価や相続税評価による価額の方が、低額になるケースが多いでしょう。

相続税評価は固定資産税評価の額は、容易に金額を算出することができますが、時価を算出することは困難です。不動産会社の査定書を提出することが多いのですが、提出する側に有利な金額であることも少なくありません。

調停ですので、当事者が合意した評価額によって決められることになります。どうしても評価額が折り合わない場合は、裁判所が鑑定という手続をすることもあります。ただ、鑑定は高額な費用と長い期間を必要とするため、実施されるケースは多くありません。

そのため、調停委員は、申立人・相手方にそれぞれ査定書を提出させ、そこから妥当な金額を算出し、当事者間の合意を取り付けるようにしているようです。

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2022.07.05

調停による遺産分割 その4〜相続人の範囲〜

遺産分割を行うためには、「誰が相続人か」を明らかにしなければなりません。

通常は、戸籍を調べて相続人の範囲を確定してゆきます。

ただ、相続人に配偶者や養子がおり、婚姻や縁組の成立が争われる場合は、相続人の範囲をすぐに確定することができません。このような場合、最終的には訴訟で決着をつけなければならなくなります。具体例として、被相続人に無断で縁組届を提出した場合などが考えられます。

また、相続放棄の有無なども、相続人を確定させるために必要です。相続放棄は裁判所での手続が必要ですので、比較的容易に確定することができます。

これに類似するものに、「相続分の譲渡」「相続分の放棄」という手続があります。相続分の譲渡とは、相続人が他の相続人に対して相続を受ける権利を譲渡するものです。相続分の譲渡がなされると、譲渡した者は相続人ではなくなり、遺産分割の当事者から外れます(なお、相続分を譲渡した旨の書類には実印を押印し、印鑑証明を添付する運用が実務上なされています)。

相続分の放棄は、調停・審判の手続中に、裁判所に対し、相続分を放棄することで、遺産分割の当事者から外してもらうことです。詳しくは次回以降でご説明しますが、相続放棄とは異なる手続です。

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