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2022.01.26
遺産分割とお葬式
人が亡くなれば、お葬式を挙げることになります。
最近では、家族葬などの小規模な葬儀が多くなってきたようです。
お葬式を挙げるには、葬式そのものの費用以外に、戒名の費用など、さまざまなお金が掛かります。この葬儀費用を、遺産から支払うことはできるのでしょうか。
相続人全員が合意すれば、葬儀費用を遺産から支払うことが可能です。そのため、遺産分割にあたり、葬儀費用を差し引いた残額を遺産分割の対象にする旨の合意をすることはめずらしくありません。
合意ができない場合は、葬儀費用を誰がどれだけ支払うかについて、裁判で決めることになります。もっとも、葬儀費用の負担と遺産分割は異なる手続ですので、葬儀費用の負担について決着がつかなくても、遺産分割を進めることは可能です。
そのため、実務上は、遺産から葬儀費用を支払うことについて合意がされない場合でも、裁判をすることなく、喪主の自己負担として扱うことが多いようです。
なお、香典がある場合、葬儀費用から香典を差し引いた金額を葬儀費用とするケースが多いと思います。