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2021.07.13
遺産の調査
遺産分割は、亡くなった方の遺産を相続人間で分ける手続です。
そのため、分割する遺産の範囲を明らかにしなければなりません。
遺産として分割の対象となる財産には、預貯金、不動産、株式などの金融商品、自動車、貴金属などの動産など、さまざまなものがあります。
このうち、不動産や預貯金については、所在や金融機関が判明すれば比較的容易に調査をすることができます。他方、貴金属などの動産は、特定することが難しい場合があり、相続財産に該当することを立証できない場合もあります。
実務でも、貴金属などの動産は、事実上「形見分け」をしたこととし、遺産として扱わないケースも少なくありません。
預貯金についても、相続時(亡くなった方の死亡時)の金額より、分割をする時の金額が少なくなっていることもあります。そのような時、どの時点の金額を遺産の対象とするかについて、争われることもあります。
なお、亡くなった被相続人が相続人の一人を生命保険金の受取人に指定した場合、その相続人が受け取った保険金は、遺産分割の対象になりません。
相続の手続を行うには、遺産の内容を把握することが不可欠です。
「遺産の範囲がよくわからない」という方は、お気軽にご相談いただければと存じます。