ブログ
2021年06月
2021.06.28
相続人の調査
遺産分割の手続は、大きく2つに分かれます。
裁判所を介する手続と裁判所を介さない手続です。
いずれの手続でも、誰が相続人かという「相続人の範囲」と分割の対象となる遺産は何かという「遺産の範囲」を明らかにする必要があります。
遺産分割は相続人全員の合意によって行われます。
そのため、相続人全員と連絡が取れなければ、合意による分割はできません。
裁判所における手続には、必ずしも合意がなくとも分割ができる場合もありますが、相続人全員が当事者として、裁判所の手続に参加できる状況になければなりません。
もし相続人の中に意思能力がない方いれば、成年後見人を付けなければなりませんし、行方不明者がいれば不在者財産管理人という人を選任する必要があります。
被相続人に子がいない場合、兄弟や兄弟の子が相続人になることが多いと思います。相続人の数が増えると、連絡の取れない相続人が生じる可能性が高くなり、個人ですすめることが難しくなる場合もあります。
相続人がわからない、相続人と連絡が取れないという方は、お気軽にご相談いただければと存じます。
相続の相談はこちらから
2021.06.14
弁護士と相続事件
高齢化が進行する我が国においては、多くの業種が相続分野に参入しています。
従来は、税理士・司法書士・行政書士等の士業や、信託を扱う金融機関が中心でしたが、近年では不動産業なども参入してきたと言われています。また、さまざまな業種でチームを組み対応する、というケースも増えてきました。
弁護士においても、相続を扱う事務所は少なくありません。ただ、弁護士とそれ以外の業種とは決定的に違い要素があります。
それは、「紛争になった場合に関与できるのは弁護士のみ」という点です。
法律上の紛争の代理業務を弁護士以外の者が行うことは、法律上禁止されています。そのため、遺産分割や遺留分侵害などで、相続人同士が揉めた場合、その解決を依頼することができるのは弁護士に対してのみなのです。
他方、遺言書の作成や、争いのない遺産分割などは、弁護士以外の業種でも行うことができます。もちろん、弁護士に依頼することも可能です。かつては弁護士に依頼すると費用が高額になると言われていましたが、近年では必ずしもそうとはいえなくなりました。
もっとも、税務申告が中心であれば、税理士に依頼した方が良いですし、登記関係が中心であれば司法書士に依頼した方が良いでしょう。紛争は弁護士に依頼せざるを得ないのですが、そうでない場合は何を目的とするかを考えてから依頼する業種を選んだ方が良いと思います。
弊所は予防法務を得意としますので、相続においても、紛争の発生を避けるための提案をさせていただきます。もちろん、紛争発生後においても大丈夫ですので、お気軽にご相談いただければと存じます。
- 1 / 1