相続

遺産や相続人を調べたい

 故人の財産がどのくらいあるか、把握できないケースも少なくありません。亡くなられた方と離れて住んでいる場合は、なおさらです。また、代襲相続などにより、相続人の方が多数いる場合、全く親交のない相続人を探さなければならない場合もあります。
財産の調査や相続人の調査は、面倒で煩雑なものです。また、知識と経験がないと、必要な資料を揃えることができず、なかなか相続手続が進まないことになります。
弊所は、さまざまな種類の財産が存在する相続や、数十人の相続人がいる相続に対応してきた実績があり、相続財産の調査や相続人の調査の知識・経験がございます。
「家族が亡くなったのだけど、相続で何をすれば良いかわかならい」という相談も承っておりますので、お気軽にご相談いただければと存じます。

遺産を分割したい

 我が国においては、人の死亡によって相続が発生します。相続が発生すると、亡くなった人の財産、すなわち遺産を、相続人(亡くなった人の配偶者や子ども、兄弟など)の間で分割しなければなりません。これが、遺産分割という手続です。
相続人同士の関係が良くなかったり、相続財産の内容がわからなかったりする場合、遺産分割がまとまらず、紛争に発展するケースも少なくありません。紛争に発展した場合、最終的には家庭裁判所で決着をつけることになります。
遺産分割が紛争になった場合、解決のために弁護士を依頼することがあります。遺産分割は多くの弁護士が手掛けていますが、決して簡単なものではなく、さまざまな専門知識と経験が必要です。
紛争にならない場合でも、金融機関に対して口座解約の手続をしたり、不動産の移転登記をしたりなど、面倒な手続をしなければならない場合もあります。その場合、専門知識と経験を有する弁護士に依頼することで、スムーズに分割の手続を行うことができます。
弊所所長は、4年間にわたって家庭裁判所の非常勤裁判官として、多くの遺産分割調停を裁判所の立場から解決してきた経験があります。また、弁護士としても10年以上にわたって遺産分割事件に関わっておりますので、裁判所・当事者の双方の視点から、お客様にとってベストとなる解決方法を提案致します。

遺留分を請求したい

 全ての遺産を一部の相続人のみが受け取る遺言書があった場合でも、他の相続人は遺産が遺産を受け取ることができる場合があります。民法は遺留分という制度を設けており、兄弟姉妹以外の相続人においては、相続財産のうち法定相続分の2分の1(ただし、父母だけが相続人の場合は法定相続分の3分の1)については、たとえ遺言があっても相続する権利を失わないと定めます。
ただし、遺留分を請求できる期限は短く、自身が遺留分の侵害を知ってから1年です。多くの場合ですと、遺言書の内容を知った時が遺留分侵害を知った時になりますので、その時から1年以内に遺留分の請求を行わなければなりません。
また、遺留分の請求をしたとしても、すぐに遺留分に相当する財産を取得できるというわけではありません。相手がすぐに応じれば良いのですが、拒否される場合も少なくありません。その場合は、裁判所における調停や訴訟に進んでゆきます。
遺留分の請求の調停や訴訟も、遺産の範囲や評価などが争いになり、専門的な知識と経験が必要になる点は、他の相続事件と異なりません。

相続を放棄したい

 相続が発生すると、亡くなられた方の財産のみならず、借金も受け継ぐことになります。財産よりも借金の方が多いという場合は、借金を返済する義務を一方的に負わなければなりません。
そのような状態にならないように、「相続放棄」という手続があります。この手続は、遺産を受け取らない代わりに、債務、すなわち借金についても負担しない、という手続です。
相続放棄は、被相続人(亡くなられた方)の死亡を知った時から3ヶ月以内に手続をしなければなりません。また、相続放棄前に遺産を受け継ぐことを承認したり、遺産を自身のために使った場合には、相続放棄ができなくなる可能性が高くなります。
弊所では、相続放棄の相談のみならず、相続放棄の手続代理も承っております。時間制限のある手続ですので、相続放棄をご検討の方は、お気軽にご連絡いただければと存じます。

遺言書を作成したい

 遺言は、亡くなった後に、自身の財産について、管理・処分の方法を決定する行為です。遺言書を作成することによって、亡くなる方の遺志を反映することができるだけでなく、相続争いを防止することができます。
しかしながら、民法上の遺言として認められるためには、民法の定めた様式を守らなければなりません。そのため、遺言の知識がない方にとっては、ハードルが高い場合もあります。また、遺言書を作成しても、内容が不明瞭だったり、有効性が認められなかったりすると、遺言に従った遺産分配ができなくなってしまいます。
遺言書の作成に関する業務は、弁護士以外でも行っています。しかし、遺言書の有効性が争われたり、遺留分減殺請求がされるなど、遺言に関する紛争が発生することも少なくありません。このような紛争の対応は、弁護士しかできません。そのため、弁護士は、生じうる紛争を見据えた上で、遺言書案を提案することができます。
弊所は、10年以上にわたり遺言書の作成に関する業務をはじめ、遺言執行業務や遺言を巡る紛争に携わっております。特に、遺言を巡る紛争においては、弁護士としての視点のみならず、裁判所からの視点も加味した解決をご提案致します。
遺言書を作成する方だけでなく、ご家族からのご相談も承っておりますので、お気軽にご連絡いただければと存じます。

成年後見人を付けたい

 成年後見制度とは、認知症等によって判断能力が著しく低下した場合、その方に代わって財産等を管理する人(成年後見人)を選任する制度です。判断能力が低下すると、自分の財産を把握したり、管理したりできなくなってしまいます。そのため、同居の家族などから勝手に財産を使われてしまったり、訪問販売等で不要な商品を購入させられてしまったりすることで、財産を失うことがあります。また、同居の家族から、本人の意に反する遺言書を作られることも少なくありません。
さらに、判断能力が著しく低下した状態においては、裁判において当事者になることができない場合があります。例えば、相続人として家庭裁判所の手続に参加する場合、判断能力が著しく低下している状態ですと、成年後見人を選任しなければ手続を進めることができない、ということもあるのです。
ご本人に代わって財産を管理する成年後見人には、家族の方が選任される場合もありますし、弁護士や司法書士などが選任される場合もあります。もっとも、ご本人が紛争を抱えていたり、紛争が生じうるような場合は、紛争解決の知識と経験がある弁護士を選任することが望ましいでしょう。なお、ご本人の推定相続人(ご本人が亡くなった時に相続人になる方)の間に、成年後見について意見の相違がある場合などは、裁判所が弁護士を後見人として選任するケースが多いようです。
弊所は、常時複数名の成年後見人として活動をしており、豊富な成年後見申立の経験がございます。また、成年後見人が選任された後、ご本人が亡くなった場合におけるアフターフォローにも対応させていただいております(ただし、弊所の弁護士が成年後見人として活動した場合を除く)。
ご家族の判断能力に疑問を感じましたら、是非お気軽にご相談いただきたく存じます。

任意後見人をつけたい

 裁判所に成年後見を申し立てる場合、成年後見人は裁判所によって選任されます。そのため、ご本人の意思を反映させることができません。そこで、お元気なうちに、将来における自身の成年後見人を選任する、任意後見契約の制度を利用される方が増えています。
任意後見契約とは、委任者(成年後見人を選任する人)が、自身の判断能力が衰えた時、財産管理等の事務を委任する人(これを「受任者」と呼びます)、および委任する事柄を選んで、公正証書によって契約をするものです。これに対し、裁判所で後見人を決める法定後見では、委任する人や事柄を自由に決めることができません。
判断能力が衰え、委任者に任意後見人として活動してもらうには、裁判所に任意後見監督人を選任する申し立てをします。これによって、任意後見人としての活動を開始することができます。
弊所は、常時複数名の成年後見人として活動をしており、豊富な成年後見申立の経験がございます。法定後見のみならず、任意後見契約書作成のアドバイスや、同契約における受任者としての活動も行っております。
ご自身やご家族の将来における財産管理に不安がございましたら、お気軽にご相談いただきたく存じます。

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